新車や中古車に限らず、愛車をかっこよく見せたい気持ちはカーオーナーなら誰しもが持つ気持ちですよね。
そして、オシャレは足元から!というように愛車のドレスアップも足元、つまりホイールや車高からと考えている人も多いはず。
どんな車でも純正状態ではタイヤハウス内でのボディとタイヤの間にだいたい握りこぶしが入るくらいの隙間があります。この無駄な空間、気になりますよね?
この記事では、車高を下げる車高調とダウンサスの違いについて詳しく解説していきます。
この解説をする僕は、カー用品店でモータースポーツを担当していた過去があり、ロードスターやランエボ、ヴォクシーなどのミニバン、コペンやタントなどの足回りの相談を受けて車高調とダウンサスの違いを説明して納得して購入してもらっていましたので、そのノウハウを記事にしています。
車高調とダウンサスの主な違い
車高調とダウンサスの違いを解説するためにまずはこの説明を避けては通れないのでそれぞれの共通点について解説していきます。
長々と書くこともできますが、わかりやすく表形式で項目から違いをチェックしてきましょう。
ひとことで言うと、ダウンサスは車高を下げるだけの一方通行、車高調は車高の上げ下げが可能です。
車高調もダウンサスも車高を下げるためのパーツですが、中身はまったくのベツモノ!
乗り心地も全然違うので、安いからという理由だけでダウンサスに飛びつくのはこの記事を読んでからでも遅くはありません。
車高調とダウンサスの違いに関する注意点として覚えておいてもらいたいのが、高い価格に見合った満足度が車高調にはある、ということです。
安易にダウンサスを購入して乗り心地に満足できなくてドライブが楽しくなくなったと後悔するお客様を何度も見てきてしまっているだけに、それぞれの違いと注意点をしっかりと理解して購入してほしいと思っています。
車高調とダウンサスの違い【車高調とは】
クラウンの車高調を例に見てみると、下の目のような形の部分が車の骨組みであるシャーシと固定され、上側のボルトがついている部分が車体側と固定される仕組みになっています。
地面の衝撃を吸収するショックアブソーバーと揺れを抑えるスプリングがお互いに干渉するように設計されています。
クラウンの場合だと同軸線上にショックアブソーバーとスプリングがありますが、車種によっては離れている場合もあります。
車高調は、純正で装着されているものと交換する形となり、必ずしも車高を下げたいから車高調を取り付けるわけではなく、消耗品であるショックアブソーバーを新品に交換する目的で車高調を購入する場合もあります。
ショックアブソーバーの内部はオイル室とガス室に分かれたシリンダー構造になっていて、オイルが部屋を行き交うときの抵抗感を利用して衝撃の減衰力を発生させる仕組みです。
このショックアブソーバーですが、単に”ショック”と呼ぶこともあれば、”ダンパー”を呼ぶこともあり、地面からの衝撃を効率よく吸収する役割があるので乗り心地に直結します!
車高調に関する用語がたくさんありますので、主なものを簡単に解説しておきます。
- 減衰力:路面からの振動や衝撃を抑えて減らす力のことで、ショックの良し悪しは減衰力で決まります。
- ネジ式車高調:文字通りネジを回すことによって車高の上下をする車高調のことで、低コストで安価だが車高調整幅は狭い
- 全長調整式:スプリングの高さを変えずにブラケットごと調整できるために乗り心地を確保したままで車高調整幅が広い
- 単筒式:ショックのシリンダー内部構造のことでオイル室とガス室のみの単純構造、安価だが乗り味が硬くなりがち
- 複筒式:シリンダー内部が二重構造でショックのストローク(上下幅)が多く悪路でもマイルドな乗り味を確保できる
- 正立式:シリンダー内部の下向きピストンがショック上半分で車重を支えているのが正立式で低コストで作れるため安価
- 倒立式:逆に下から上向きにピストンが伸びるのが倒立式で耐久性が高く負荷にも強いが構造が複雑なため高価
車高調とダウンサスの違い【ダウンサスとは】
ダウンサスとは純正装着のスプリングよりも短いものに交換することで車高を下げることができるドレスアップパーツのこと。一番手軽に車高を下げることができるが、乗り心地は純正よりも硬くなることが多い。
純正装着のスプリングとショックアブソーバーは長年の研究の末にその車に最適なバランスと乗り心地を考慮して設計されていて、そのうちのスプリングだけを替えるということはそのバランスを崩すということになるので、乗り心地は若干硬くなる(人によっては悪くなる)と感じられることが多い。
とはいえ、車高が下がることによって車体安定性が良くなり、高速でのブレも少なくなることから、一概に悪くなるとは言い難い面もあります。
ダウンサスに関する用語もたくさんありますので、主なものを簡単に解説しておきます。
- ダウン幅:ダウンサスで下がる車高の高さのこと
- バネレート:いわゆるバネの硬さのことで、数値が高くなると乗り心地が硬くなる。
- 耐ヘタリ性:金属疲労や経年劣化等によるスプリングの抵抗力低下のしにくさ
- 永久保証:使用期間内に経年劣化等で著しく車高が下がってしまった場合などに新品交換してくれる(RSRのTi2000など)
- 最低地上高9cm:車検をクリアするための道路交通法上の基準のこと
車高調とダウンサス乗り心地の違い
車高調とダウンサスの乗り心地の違いを見てみると、確実に車高調のほうがいいのですが、これもハッキリ言って好みなので自分で試してみるしかありません。
クラウンやアルファードなどトヨタ系の車はふわふわした柔らかい乗り味ですが、ロードスターやランエボのようなスポーティーな車は路面の感触がクッキリとわかるくらい固めな乗り味です。
これって、ドライバーの好みで分かれますよね?
でもひとつ覚えておいてください。車高調のハイグレードモデルでは、この乗り味さえもカンタンに調整できるものもあります。
車高調が全て快適なのはシンプルな理由からで、ダウンサスではショックとスプリングのバランスが若干崩れてしまうのに対して、車高調では車高や減衰力の調整ができるからです。
ただし、車高調とひとことに言っても性能も価格もピンキリ。
例えば、同じ車でも下のように価格も乗り心地も全然違います。
車高調は乗り心地を重視しながら車高を下げたい人におすすめ
BLITZの車高調は全長調整式で乗り心地を確保したまま車高を下げられます。DIYでもできるように必要な特殊工具もセット内容に含まれているので初めて車高調に挑戦する人にも向いています。
BLITZ(ブリッツ)はスポーティーなパーツを数多く販売するメーカーで、中でも車高調は車種別にかなり配慮した設計をしてくれていて、しかも、ローダウン仕様で作られているので車高を下げながら乗り心地も追及したいあなたにぴったりだと言えます。
ダウンサスは見栄えを良くして安定性を高めたい人におすすめ
RSRのダウンサスTi2000シリーズにはヘタリ永久保証付きなので車高を下げるだけじゃなく、ある意味乗り心地も保証してくれているようなもの。対応車種も幅広く、軽自動車、普通車、スポーツカー、ミニバン用もラインナップ。
RSRのTi2000シリーズには、Ti2000ダウン、ハーフダウン、スーパーダウン、ハードダウン、ハイロード、ストレートもラインナップがあり、あらゆるニーズに応えられます。
1~3万円代で買えて(取り付けてもらう場合は工賃がかかりますが)車高が4センチくらい下がるだけでも、車の重心が下がって安定性が増すのでかなり乗り味が変わります。
ちなみに、Ti2000には材料成分の名前に由来している部分もあり、より金属の耐久性と耐ヘタリ性が高まるチタンが含まれています。
ダウンサスを買うならRSRのTi2000がオススメです。
車高調とダウンサスの違いまとめ
車高調とダウンサスの違いまとめとしては、やはり価格で選ぶならダウンサス、乗り心地で選ぶなら車高調、といった感じになります。
ただし、車高調だからといって必ず乗り心地がいいというわけではなく、やはりあなた自身の好みがあるので、純正のふわふわした足回りに違和感を覚えるようならダウンサスがよくて、車高を下げて好みの乗り味に買えたいのなら車高調一択になります。
- 車高調とダウンサスはどちらも車高を下げることはできるが、上下できるのは車高調だけ
- ダウンサスはヘタリ永久保証のRSR Ti2000がオススメ
- 車高調は性能と価格がピンキリなので選ぶ楽しみがある
- 単筒式とネジ式車高調は安く購入できるが乗り心地は微妙
- 複筒式と全長調整式は高いけど自分好みに乗り心地を追求できる
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